2017年6月14日水曜日

熟成肉と熟女と未熟な男


ここ数年、やたらと耳にするようになったのが熟成肉である。アチコチの店でメニューに見かける。

正直、あまり食べたいと思わない。ちゃんとした専門店ならいざ知らず、テキトーな店だと単なる「腐りかけ」が出てくるような不安を感じる。

気づけば私もすっかり「古いタイプの人」である。何となくハヤリものを斜めから見てしまう。

熟成肉についても変な先入観がある。一種の食わず嫌いである。ちゃんとした熟成肉を提供する店の皆様、どうもスイマセン。


某焼肉屋で出された「熟成特選厚切り牛タン」の画像だ。正直、そんなにウマいと思わなかった。良く言えば味が凝縮されている印象も無くは無い。でも、普通の「特選厚切り牛タン」のほうが3段階ぐらい美味しく感じた。

まあ味覚なんてものは気分に影響されるから「ワオ!熟成だ!」と思いながら食べれば極上の逸品に感じる人もいるのだろう。

熟成させることで旨味が強まることは魚を愛してきた日本人なら理解している。鯛などの白身の刺身なんて活け造りで食べたって旨味など無い。半日~1日ぐらい寝かせたほうが遙かに美味しい。

マグロもしかり。大型になればなるほど寝かせた方が旨味が強まるようだから、ただ新鮮さだけを求めるのは正しくない。

さてさて、熟成した肉の話だった。一般的な特徴は寝かせている間に水分などが抜け、1割~2割も重量が減った分、旨味や香りが凝縮されるということ。

確かにそうなのだろうが、もともと上等な肉なら旨味も香りも良い感じだ。あまりエスカレートさせなくてもいいんじゃないの~とつぶやきたくなる。


こっちは熟成ではない普通の肉だ。脂っぽい肉が苦手な私は見ているだけだが、赤い部分は鮮やかに赤く、白い部分はあくまで白くあるべきと思う私にとっては熟成肉の風情より好きだ。

魚の熟成を大歓迎しているんだから肉の熟成にも寛大になるべきだが、どうも「熟成」という言葉尻を変に気にしてしまう。

熟成と名乗ってさえいればウケる。そんなアザとさにも似た雰囲気がちょっと引っかかる。

「美熟女」みたいな言葉のイメージだろうか!?。「美魔女」という表現よりはマシだが、なんだかワザワザ感というか、無理やり感が強いヘンテコな言い回しだ。

新鮮か、熟しているかー。私の場合、このテーマを考えるとつい「そっち方面」、すなわち下ネタに話が脱線してしまう。

女性との一戦を考える場合、新鮮すぎてもダメだし、熟し過ぎも厳しい。具体的に何歳から何歳までを基準にしているかは人それぞれだが、そんなことは相手との相性次第で変化もする。

小出恵介のような「若けりゃなんでもアリ」という男もいる一方で、私の知人のように「45歳以上じゃなきゃ萌えない」という男もいる。

確かに10代を相手にするのは単なる犯罪だし、20代前半だって似たようなものだ。スタートラインはアラサーぐらいか。で、後ろ側は自分と同じ年ぐらいまでだろう。

まあ、そう言いながら自分の年齢がビックリするほどハイペースで加算されてきたので、実際には同年代とのそうした縁は10年以上前から無くなってしまった。

キャンディーズの名曲「年下の男の子」に憧れて10代、20代の頃は年上のオネエサンを追っかけていた日々も今や昔である。

ちょっと寂しい。でも、さすがにこの歳になって年上と「対戦」する機会は無い。ずっと男子校だったから、中年になってからの同窓会シンドローム的な“事件”にも無縁だ。

それにしても最近つくづく感じるのが、いい歳して妙齢の女性のお尻を追っかけたがる自分の「未熟」ぶりである。そっち方面の脳細胞が30年ぐらい進歩していないみたいでカッチョ悪い。

オトナの在るべき姿とかを得意になって語るクセに頭の中はまるで若造みたいである。ビミョーだ。

自分が60代、70代になった時に『現役』のままだったらどんな状態なんだろう。今と同じ感覚ではさすがに小っ恥ずかしい。いつまでも若い子を追っかける痛々しいオッチャンになるのは避けたい。

その時はキチンと?50代、60代の美熟女サマ達とランデブーしないといけない。今の私にとっては想像できない「未知との遭遇」である。

それはそれで少しワクワクする・・・。

牛タンの話を書いていたつもりがとんでもない結論になってしまった。

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