2016年12月7日水曜日

寄付しまくって意趣返し?


12月なので「ふるさと納税」に躍起になっている。今年分の締め切りが迫っている。

ふるさと納税については、仕事柄理解していたが、昨年までは未体験だった。実にもったいないことをした。極論すれば「やらないのはバカだ」といいたいぐらいである。

ネーミングのせいで、とっつきにくい、難しそうだといった漠然とした思い込みで避けている人が圧倒的だと思う。

あれは「納税」ではなく「寄付」が正解。ごくごく単純にいえば、年間2千円の手数料を払えば寄付した金額が戻ってきたあげく、やたら豪勢なお礼の品が各自治体から届く。


この制度の恩恵を受けられる寄付金額はその人の所得によって上限がある。

所得税を納めていなくても住民税を払っていれば多少なりとも「枠」はあるようだし、年収がそれなりに高ければ数十万とか100万円単位の寄付をしてもほぼ全額が戻ってくる。

要は返礼品をタダ同然で手に入れられるわけだ。税の理念などどこかに吹っ飛んじゃったみたいなヘンテコな制度だが、それが許されているなら使わないと損だ。

だいたい、中堅・高所得者層は税制や各種手当、社会保障関係の大半の制度で「逆差別」されている。今度改正される配偶者控除にしても収入が1200万円ぐらいになると対象外にされる。

その点、ふるさと納税は収入が多いほど、寄付可能額が大きいから、当然、返礼品もワンサカ入手可能だ。一種の「意趣返し」のようにガンガン使わないと損だろう。

わずか2千円の負担で、全国から一級品の肉や魚、米や酒が送られてくるばかりか、温泉旅館の無料宿泊券、ゴルフ場の無料券、家具や食器、工芸品が選べたり、中には教習所や人間ドックがタダになったりする。

真珠や時計、AV機器もろもろ、ヤマハの電子ピアノやヤイリのギターだってもらえる。銀座の仕立て屋でスーツも作れちゃう。

モノ好きな人なら電車の1日貸し切りや1日駅長体験、ほかにも1日町長体験やプロサッカーチームの1日社長体験なんていうファンキーな特典もある。

以前、年間の寄付可能枠が100万円を超えるような人が制度をフル活用して日々の暮らしの必需品をすべて返礼品で調達していると聞いたことがある。あながち大げさな話ではない。

私自身、自分の寄付可能枠を調べたら結構な金額が使えるので年末までに使い切ろうと奮戦中である。


自分の寄付可能額は、ネット上にいくつかあるふるさと納税を集約しているサイトで簡単にわかる。メンドーがらずにやってみることをオススメする。

私の場合、仕事上で取引のある自治体がいくつもあるので、まずはそうした場所の魅力的な返礼品を狙ってアレコレと寄付をしている。

そうした義理?っぽいところ以外にも魅力的な商品がゴマンとあるので、これから年末にかけてじっくり返礼品選びをすることになる。

それにしても数限りない商品が用意されているので選ぶのが結構大変である。それだけでゲンナリしそうだが、ネット上の集約サイトでは返礼品の検索が簡単にできる。

たとえば、レトルト食品を探したければ「レトルト」と検索するだけで日本中の商品がズラッと表示される。手軽なものから自分で買うのをためらうような高級品まで選り取り見取りだ。

「米」だったら好きな銘柄で検索すればズバズバ出てくる。私が好きな「つや姫」だっていろんな種類がある。毎月定期的に一定量が送られてくるような特典もある。

1回でドカンと送られてくるのがイヤなら検索段階で「定期」とキーワードを入れるだけで年6回とか毎月送付される該当商品が表示される。

考えて利用すれば1年分の米や食料品を調達することだって難しくない。タダ同然で生活の基本コストがまかなえちゃうわけだ。

大真面目に「記者目線」でいえば、ふるさと納税はハチャメチャな制度だと思う。問題点は多いし、都市部の税収流出も深刻化する可能性がある。

なんらかの規制や改正(改悪?)が具体的に検討されるのも時間の問題かもしれない。まあ、ここでそんな話をしても仕方がない。

中堅・高所得者層をイジメる世の中の各種制度のシバリを苦々しく思っている人なら、自分の寄付可能枠をフルに使えばいいと思う。ネット上から簡単に申し込めて決済はクレジットカードでサッサと済む。

ちなみに標準的な家族構成で収入ごとに寄付可能額を大ざっぱに書いておく。

年収1千万円なら約15万円、1500万円なら約35万円、2千万円なら約50万円、3千万円なら約100万円、5千万円なら約200万円。

これだけの寄付をアチコチにばらまいて大量に返礼品をもらっても、結果的に寄付した金額から2千円を差し引いた金額が戻ってくる。オイシイ話だ。

0 件のコメント: