2016年3月28日月曜日

マカオと中国パワー


マカオと香港に行ってきた。

「富豪」を目指すうえではマカオのカジノでVIP扱いされるほどギャンブルざんまいの日々を過ごすべきだが、世の中そう単純ではない。

今回は娘との二人旅である。カジノだらけのマカオでエッグタルトを求めてさまよい、ファストファッションの買物に付き合ったぐらいである。実に健全な休日だった。

マカオのカジノの売上はラスベガスを上回るそうだ。中国パワーの凄さを物語る話だ。実際に今回見てきたマカオの発展ぶりは驚異的だった。

ラスベガスも単なるギャンブルタウンからファミリーでも楽しめるエンターテインメントタウンに変貌を遂げたが、マカオも同様で、市街地から橋を渡ったエリア全体がレジャータウンとして開発されている。


街全体がテーマパーク状態と呼べる規模で、キンキラキンの巨大ホテルが乱立し、それとともに各種の劇場やシアター、巨大ショッピングセンターがゴロゴロしている。

カジノに行かなくても退屈しない一大レジャーランドがいくつもある感じ。おまけにアチコチで同様のテーマパーク的施設がガンガン建設中だった。あと10年もしたら世界でも希な桃源郷が出現するはずだ。

今回泊まったのはホテルオークラである。グッチャグッチャに派手なテーマパークホテルも検討したのだが、中国人団体客の乱痴気騒ぎを予見?して、あえてシットリ系を選んだ。

とはいえ、ホテルオークラもギャラクシーというレジャーランド内に位置しているため、ホテル内は静けさが心地良いが、ホテル棟を一歩出れば、ギンギンギラギラのカジノやショッピングモールに連結している。おかげで退屈知らずに過ごせる。


運良く部屋をアップグレードしてもらってやたらと豪勢なスイートに通された。中学生の娘にとっては教育上非常によろしくないことだが、ワガママオジサマである私には最高である。

広すぎて不便なほどの客室が有難いだけでなく、水回りにはジャグジーもあるし、サウナまであった。極楽である。


こんな部屋を体験してしまった娘の将来がマジで心配である。あくまでこの状況は普通じゃないことを5分に1回ぐらい話して過ごす。

オークラが入っているギャラクシーという施設から徒歩圏内にヴェネチアンというこれまたド派手なレジャー施設がある。複数のホテル、カジノ、巨大ショッピングモールがあるのだが、ここの凄さがマカオのハイライトだろう。


中国人の観光客でごった返すホテルの派手さはこの画像の雰囲気でもお分かりだろう。ラスベガスで成功したレジャー施設がマカオにも進出したそうで、名前の通りコンセプトはヴェネチアである。

ホテル併設のショッピングセンターは300店もの規模。まさに何でもかんでも揃っている。おまけにヴェネチアの街を再現した造りが圧巻で、迷子になるほど広い範囲にインチキヴェネチアが作られている。


ヴェネチアだから運河も広範囲にわたって再現されている。もちろんゴンドラもぶりぶり往来している。ゴンドラツアーには中国本土から来たと思われるオサンオバハンが殺到。なかなかシュールな、いや印象的?な光景だった。

人工的なレジャーランド的な楽しみとは別に、ポルトガル統治時代の街並の美しさもマカオの特徴だろう。

旧市街に点在する名所はそこはかとなく昔のヨーロッパ風のたたずまいで、ぶらぶらと散策するだけで楽しい。お隣の香港には無い風情が味わえる。




そんな街を歩きながら、得体の知れないジュースやお菓子を手に親子二人で他愛のない会話を交わす時間がとても楽しかった。

マカオ名物のエッグタルトは、ヤケドするほど熱々の状態で売られていた。味のほうは熱くてよく分からなかったが、私にとってはそれも一つの想い出である。

今回の旅では、父親の威厳?をキープするためにアレコレ奮闘したのだが、私のケッタイな語学能力?を娘が尊敬してくれたことが収穫だった。

昨年、中学生の英語スピーチコンテストで東京代表に選ばれた娘としては、父親の代わりに現地でのコミュニケーションに奮闘する気でいたようだが、旅先でのチマチマしたやり取りには苦戦していた。

その点はハチャメチャな言語を駆使して世界を旅してきた私のほうが一枚も二枚も上手である。

ジェスチャーだけで複雑な要求を通したり、状況によっては日本語のままで相手を説き伏せる私の謎の能力?を目の当たりにした娘にとっては、父親が不思議な生き物に見えたかもしれない。

長くなったので香港の話は次回。

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