2014年4月7日月曜日

インド料理


ここ20年ぐらいでやたらと増えたのがカレーの店だ。インド、パキスタンなど一応特色はあるようだが、ココイチとかとは違う、いわゆる本場っぽいカレー専門店だ。

わが社の近辺にも徒歩5分以内の範囲に3軒もある。どこもそこそこ美味しい。サラリーマンのランチに人気があるのも頷ける。

そのうちの一軒に時々出かける。複数のカレーを選んでサフランライスかナンをモリモリ食べて1000円程度だからバンザイである。

そう言いながら、私の場合、ランチメニューには無い「ビリヤニ」(炊き込み御飯とかピラフみたいなもの)を無理矢理作ってもらって、2ピースほどのタンドリーチキンをお供にガッツリ食べたりする。

アマノジャク精神のせいで、ついつい周囲の人と違うものを食べたくなるのだろうか。タチが悪い・・・。

四半世紀ほど前、インド料理屋さんは今ほど街中に溢れていなかった。私にとって時々出かける専門店は「ハレの食事」みたいな感覚だった。

デートの時もよく利用した。大学生の頃にちょこちょこ行った六本木の「モティ」では、やはり大学生だった長嶋一茂になぜかやたらと遭遇した。彼はいつも美人を連れていたことを思い出す。

他にも銀座の「アショカ」、「デリー」、渋谷の「ムルギー」などに出かけてヒーヒーフーフー言いながらカレーを食べていた。

麹町の「アジャンタ」は、通っていた学校に近かったから、子どもの頃に「アッチの本格カレー」を初体験した店でもある。

昭和50年代の話である。衝撃だった。辛さにビビっただけでなく、「母親のカレー」もしくは「ボンカレー」ぐらいしか知らなかった少年としてオッタマゲる味だった。

今もアジャンタには時々出かける。老舗中の老舗だけに、最近乱立したようなカレー専門店とは料理の種類や味わいの奥深さが違う。時々無性に食べたくなる。



銀座の「ラージマハール」も都内では結構古いほうだと思う。先日、10年以上ぶりに出かけてきた。

中央通りの雑居ビルの上の方に位置するこの店は、外からは想像できないほど広い。イマドキの喫茶店に毛の生えたような窮屈さばかり感じる店とは違い、ゆったり過ごせるのが良い。

タンドール料理と言うのだろうか、タンドリーチキンなどを作る例の窯を使った一連のメニューが美味しい。

タンドリー系のエビや魚の美味しさは、一等地に長く店を構える老舗ならではの安定感がある。エビもプリプリでシャンパンとか白ワインを合わせてグビグビ飲むのも悪くない。



カレーの種類も豊富である。昔ながらの専門店らしいクドい味付けである。こってり系が特徴的な印象がある。でも素直にウマい。ライスだろうがナンだろうが、ガンガン食べ進んでしまうような味だ。

二人で出かけたとしたら、それぞれが3種類のカレーが選べるメニューを注文すれば合計6種類のカレーが堪能できる。

ちなみにインドカレーを食べたい気分の時は、間違いなく空腹マックスの時である。

必然的にドカドカ食べてしまう。この年になるとあの手の料理をがっつり食べると胸焼けにつながるのが残念な問題である。

予防策は適量にとどめておくことしかない。でも、わざわざインド料理屋に闘いを挑みに行って適量で済ますなどという行動はヘタレの極みである。

全裸で横たわるセクシー美女に手招きされたのに、おでこにキスをしただけで帰ってくるようなものである。

そんな非常識で野暮なバカになるのはゴメンである。あんなこともこんなこともしないとマナー違反である。

ということで、店を訪ねるからにはアレコレ味合わないといけない。私の場合、食前に太田胃散をカッチリ服用して試合会場に臨む。そして、たらふく食べ終わったあとは、医者から処方されている胃散を抑える薬を飲むことにしている。

こんな工夫?を心がけるだけで、何とかその後は平穏でいられる。でも、そんな努力をしないと無事では済まない年齢になったことが切ない。


長嶋一茂も同じように苦労しているのだろうか。

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