2012年8月22日水曜日

鮨源でゆるゆると

ゆるゆるとお寿司屋さんで酒を飲む時間が大好きだ。

馴染みになった店のカウンターでホゲホゲと好きなペースでわがままな注文を繰り返していると、ついつい長っ尻になってしまう。

ちょっと前までは新規開拓を目的にふらっと知らないお寿司屋さんに入っていく趣味?があったが、最近は勝手知ったる店ばかり行くようになった。

冒険心が足りなくなるのは老化の証しだから、ビビりながら知らない店の暖簾をくぐる機会も増やそうとは思う。

でも、やはり慣れ親しんだ店の居心地は捨てがたい。そこが住宅街の冴えない店だろうと、マグロの色が黒かろうが、客層がその筋の人ばかりだろうとも、本人が止まり木としてお気に入りなら問題なしだ。

そういう店を持っていることこそが大事で、ネタの良し悪しなどは二の次なのかもしれない。

さて、私が頻繁に出かけるのは高田馬場の鮨源。会社からタクシーでワンメーター程度で着くので、週に一度は顔を出しているだろうか。

かれこれ15年近く前に初めて訪ねた。ここ10年ぐらいは結構なペースで出かけている。

学生の街にしては高級志向で、デフレ一辺倒のあの街の飲食店の中ではお値段も最高峰?かも知れないが、私の会社を起点にすれば半径3キロぐらいの場所に、あれだけ充実したネタを揃えている店は見つからないので有難い。





この時期、冷酒が飲みたい時は、タイの肝を焼いてもらったり、炙ったサンマをポン酢で食べさせてもらったり、バテ気味の時は、月見トロロをどんぶりで出してもらったりしている。ガッツリいきたい時は、鮮度抜群のネタを使って天ぷらも頼んでしまう。

焼酎をロックでくいくい飲む時は、上物の馬刺しをニンニクスライスと共に食べたり、生きているホッキ貝なんかをバター炒めにしてもらったり、小骨の一切無い刺身用のアジをフライにしてもらったり、好き勝手に楽しんでいる。



もともとは突出し用に作られていたツナサラダも、いつの間にか寿司ネタとして食べまくる日々だ。上等なマグロを使うわけだからコンビニのシーチキン手巻きとは比べようもないウマさだ。

ツナ軍艦をスカイツリー状態に盛ってもらったり、巻き寿司にしてもらったり、お土産で次の日の朝飯にしたり、今の私にとっては必要不可欠な食べ物だ。

帝国ホテルやデパートなんかにも支店を持つ店なのだが、職人の皆さんの異動がないため、店の空気感が昔から変わらない点もありがたい。お運びのおねえさんも入れ替わらないため、私がタチの悪い酔っぱらいだと言うことをいちいち教える必要がない。

食べ物の美味しさも大事だが、意外とそういう部分も通いやすい要素になっているのだろう。





シンコもだいぶ大きくなってきた今、新イカが出てくる季節だ。赤ん坊のほっぺたみたいに、はかなげで柔らかい食感が堪らない。

生サバもウマい。上等なマグロの赤身などでも感じるのだが、薄切りした刺身を重ねて握ってもらうと空気の関係だろうか、旨味が引き立つ感じで何個でも食べられてしまう。

穴子もその日の気分で白と茶を選べるし、茹で海老は、生きた車海老をその場でボイルしてくれるから、マズいわけがない。

鮮度がいいだけではなく、煮ハマグリや白身の昆布締めも安定してウマい。即興でヅケ握りも頼める。生で食べる海老だって常時3種類ぐらいあるし、質の高いネタが数多く揃っているから、連日のようにお邪魔しても飽きずに過ごせる。

寿司道を極めます、みたいな顔をして客まで修行させられるような変な緊張感の中で食べるのも寿司なんだろうが、やはりゆるゆる飲みたい時はワガママに過ごしたい。そういう意味ではワンダフルな店だと思う。

まあ、これだけ誉めておけば、気の効いた珍味小皿が山ほどサービスで出てくるだろう。。。。

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