2012年5月11日金曜日

オリンパスE-PL3と水中写真

大型連休のセブ島旅行では、新たに購入したマイクロ一眼を水中で試してみることも目的のひとつだった。

ちなみに最初の画像は、実に正しい?ジャイアントストライドで水中に突入する私だ。

購入したカメラはオリンパスのE-PL3。同社製の防水プロテクターに格納してアレコレ実験してみた。

専用の防水プロテクター(PT-EP05L)は、いわゆる標準レンズである12―42㎜レンズを装着した状態で使うことを前提としている。

水中撮影にはまったく魅力を感じないレンズだが、プロテクター全面のネジコミ穴に水中着脱可能なワイドコンバージョンレンズとかクロースアップレンズを付けることでマクロ、ワイドそれぞれの撮影をカバーしようという発想だ。

で、使ってみた。ワイドコンバージョンレンズを着けると画角110度ぐらいのアングルになるため、そこそこの雰囲気は出せた。


これがワイコン使用時の画像だが、チョットした魚の群れとか、回遊魚なんかを写すには悪くない。被写体までぶつかるぐらい寄れないと迫力のある画像にならない超広角レンズよりは、使い勝手はいいのだろう。

対して、42㎜側にズームした上でクローズアップレンズを装着するマクロ撮影は、はっきり言って全然ダメ。大きめなクマノミなんかを撮る分には使えるが、やはりマクロレンズの使い勝手には遠く及ばない。

カメラ自体はフォーカススピードも向上して凄く良くなったものの、標準レンズを前提とした防水プロテクターでは限界がある。ちょっと中途半端な印象だ。

ただ、オリンパスでは公式に明かしていないが、同じマイクロフォーサーズ規格の他社製マクロレンズが、このプロテクターで使えるから、その裏ワザ?を使ってマクロ専用機として割り切れば話は変わる。

パナソニック製なのだが、わざわざ「ライカ」を名乗るそのマクロレンズは描写力に優れていて楽しい。小さいし、軽いし、安直に接写に励みたい向きには最適なレンズだ(LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8)。

オリンパスの防水プロテクターには、前面のレンズポート周辺にターゲットライトが付いているから、岩陰に潜むハゼとか、物陰の小エビとかを自然な感じで照らしてくれる。

オートフォーカス専用で使うことになるパナソニック製ライカのマクロレンズにとって、被写体周辺の明度を上げてくれるのは有難い。今回から使い始めたカメラはオートフォーカスの性能が前世代のマイクロ一眼に比べて格段に向上したから、中年オヤジのしょぼつく眼にとっては、オートに頼って大正解だと思う。

外付けの水中ストロボはイノン製のS2000を2灯使用。これまた小さくて扱いが簡単だし、水没の心配不要な光ケーブルでのTTL調光の精度も高い。その昔の水中写真環境に比べれば呆れるほど手軽かつ横着に済むようになったことが嬉しい。

というわけで、いくつかマクロレンズを使った撮影の画像をアップしてみる。クリックすると大きくなるので是非大きな画像で見て欲しいです。






このぐらいの画像が手のひらサイズのカメラで気軽に取れるようになったのは、まさに文明の進歩だと思う。25年ぐらい前に超アナログな水中専用簡単カメラを使っていた時とは隔世の感がある。長生きして良かったと思う。



イソギンチャクに潜む全長2センチにも満たないような小さなエビは、マクロレンズに加えて水中専用のクローズアップレンズを付けて撮影。肉眼では分からなかったがどうやらタマゴを抱えていたようだ。

こういうのが撮れるからオタクみたいな接写撮影は楽しい。ファインダー越しに見ているだけで、実際に眼で見るよりも自然界の色彩の不思議さが実感できる。



タマゴついでにもう2点ほど紹介したい。

上の画像はヨウジウオの一種、オイランヨウジを撮影したもの。眼にピントが来なかったので気に入らないのだが、これまた撮影後によく見たらタマゴを腹にぶら下げている。アップで見るとイクラがへばりついている感じ。

珍味好きな私としては、ちょっと食べてみたい感覚に襲われた。

黄色い変な魚はニシキフウライウオ。これまたお腹が大きく膨らんでいる。孵化直前のタマゴを抱えている。お腹の部分を超拡大して見ると、孵化直前の赤ちゃんの眼まで見える。

写真のデジタル化の恩恵でそんなものまで見えるようになったわけだ。つくづく長生きして良かったと思う。

なんだか今日はカメラの説明と漫然と魚の画像を並べるだけになってしまった。

長くなってしまったので、次回更新時に、今回、水中で起きたちょっとした珍事件を紹介したい。

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