2011年3月2日水曜日

あの頃流れていた曲

深夜のタクシーの中や、運転中のクルマの中では何かしら音楽を聴いている。iPodのフォルダごとに整理した曲を聴くこともあれば、シャッフル状態、いわゆる機械任せでランダムに流れてくる曲を聴いている。

iPodに収納している曲は1300曲ぐらいだろうか。もちろん、最近の曲は少ない。よくよく分析してみると20代ぐらいで聴いていた曲が中心で、10代、30代ぐらいの曲がそれに続く。

音楽って何気なく聞き流しているようで、記憶の中の意外な場面を思い出す時にふとその時の印象的な曲がオーバーラップする。

夜遅くタクシーの後部座席でボケッとイヤホンから聞こえてくる音楽にハッとすることが多い。

適度に酔っぱらって頭の中が白くなっている怪しい時間帯だからだろうか、ふと聴こえてくる曲をきっかけに、忘れていた古い記憶が甦る。自分でも少し驚く。音楽の力って中々あなどれない。

10代の終わり、SRVなどという言葉もなく、まだ商用車需要が大半だった四輪駆動車をバリバリ改造してオフロード攻めにはまった。

八ヶ岳付近の県道から逸れた空き地で泥地にスタックして脱出できなくなったことがある。携帯電話もない時代、救援のJAFを呼ぶために公衆電話を探して1時間以上歩き、なんとか場所を説明して同じ時間かけて現場に戻った。

JAFを待つ。だんだん暗くなって人っ子一人いない心細い状態でボーと待つ。頼りはカーステレオから流れてくる音楽だけ。「クイーン」のフレディ・マーキュリーのハイトーンボイスだ。なんか励まされた。

中学、高校の頃は洋楽を聴くことがオシャレみたいな風潮があり、詩の意味も分からず雰囲気だけで随分聴いた。ジャケットデザインの格好良さだけで買ったレコードやCDもあった。

高校生の頃、レイ・パーカーJrの「Woman Needs Love」とかボズ・スキャッグスの「Twilight Highway」あたりは、いたいけな女子高生とみだらな行為にふける際の定番だった。

英語の綴りが面倒なのでここからは全部カナ表記にします。

ナックとかドナ・サマーが流れてくると中学生の頃、放課後に寄り道した神楽坂の甘味処の離れ個室を思い出すし、家庭教師とケンカした時の思い出はブルース・スプリングスティーンとともに甦る。

中学生の頃はエアサプライも随分聴いた。あの頃からAORというジャンルがしっかり定着したのだろうか。わけもなく「なんかオシャレ~!」という感覚だったのだろう。

高校生の頃は、ヒューマンリーグとかカジャグーグーとか、メンアットワークみたいな少し陰気系のバンドよりも爽やか系が好みだった。

REOスピードワゴンやスターシップ、クリストファー・クロスとかそんなノリだ。ちょっと激しい系だとJガイルズ・バンドとかジョン・クーガー、ブライアン・アダムスだった。

ちなみにシーラ・Eとかネーナとかいう女性ボーカルも格好良かったなあ。

当時は状況や場面に応じて音楽の使い分けをマメにしていたように思う。シャーリーン、シャーデー、Everything But The Girl,そしてケニーG。この辺が「ふしだら、みだら」方面のBGMとして私を奮い立たせて?くれた。

キリがないので、思い出の場面とそこで流れていた曲を書いてみよう。ここからは邦楽が結構出てくる。

中学生の時、初めて一人旅をした。場所はなぜかオッサンくさい草津温泉。ウォークマンに入れていたテープは佐野元春。「ガラスのジェネレーション」を聴きながら硫黄の臭いに気持ち悪くなったことを思い出す。

高校生の頃、女子と内緒で旅行。繰り返し聴いたのが、山下達郎の「Your Eyes」。ヒュー!って感じだ。

あの頃、山下達郎の音楽はマセガキ達にとって一種独特な存在だった。「日本人なのに洋楽じゃん」みたいな独特な空気があった。「甘く危険な香り」とか「世界の果てまで」なんかもシブかった。

大学生の頃、一人で北海道周遊ドライブ旅行に出かけた。中村あゆみの「翼の折れたエンジェル」とか小田和正、財津和夫、松任谷由実が合唱?していた「いまだから」がカーステレオから流れていた。

20代の頃、少しだけ暮らした女性がいたのだが、その人がいつもサザンの「逢いたくなった時に君はここにいない」を鼻歌まじりに口ずさんでいた。あの曲を聴くと当時の記憶が甦る。

同じく20代の中頃、とある女性との別れのシーン。舞台は羽田空港。東京を去る彼女は出発ゲートに向かって歩いていく。振り返らずに向こうを向いたまま後方の私に手を振った。私の脳裏にはアンルイスの「Woman」が流れていた。

でも、あの時、私がさっさと帰ってたら後ろ向きに手を振る姿はチョット情けなかっただろう。トレンディードラマ全盛でバブリーな時代ならではの懐かしい思い出だ。

これも20代半ばだったか、やたらと忙しく、連日深夜まで働くだけでなく、週末も一人で出社することが結構あった。職場にはなぜか仕事用以外にいろんなビデオが置いてあり、息抜きしたい時には大型テレビで森高千里ライブを見ていた。

他に社員がいない時限定の私の密かな楽しみだ。普段は「森高?興味ないね」とかすましていたのだが、週末の職場で一人、ニンマリしながら誰が持ってきたのかもしれないビデオを凝視していた。

だから森高の「17才」は振り付けまで覚えてしまったほど印象に残っている。

なんか際限なく書けそうだ。ちょっと、いや、ちゃんと仕事しないといけないので、今日はこの辺でやめる。

2 件のコメント:

悶々 さんのコメント...

Your Eyesにはそんな想い出があったのですね~。
本人になり代わりまして、ご活用おありがとうございますぅー。

富豪記者 さんのコメント...

悶々さま

「My Sugar Babe」とともにアノ曲はロマンンティック(エロティック?)活用の大定番でした。ああ青春時代!!