2011年2月7日月曜日

バカになりきる

旅行が趣味だと思っている割には、最近どこにも行っていない。しょうがないから2月~3月のどこかで流氷を見に行くことにした。

肝心の流氷がいない時に行っても凍えるだけなので、いくつもの週末を何通りかのパターンで予約してみた。宿も飛行機もキャンセル料がかからないギリギリまで粘って、流氷情報とニラメッコするつもりだ。

3年ほど前に網走に行った時もそんなやり方で無事に海を埋め尽くす流氷を堪能した。今回は紋別が目的地。望遠レンズで憧れのオオワシを撮影してみたい。


遠目には確実に目撃できるのだが、果たしてうまくいくだろうか。網走の時は望遠レンズを持参しなかったので今回はリベンジだ。画像は札幌丸山動物園のサイトから勝手に拝借しました(スイマセン)。

旅行ついでに言えば、今年は10年ぶりのヨーロッパ旅行を検討中だ。検討している段階が一番ワクワクするので、いまが一番楽しい。

とはいっても、初夏の頃を狙っているので、まだまだ鬼が笑いそうなほど先の話だ。

昨年から発症してしまった靴バカ病のせいで、ロンドンに靴の仕入に行こうと考えていたが、研究に研究を重ねた末、現状はパリが有力候補だ。

先日買った「AUBERCY」(オーベルシー)の靴が妙に気に入ったのも理由の一つ。英国靴の堅牢な感じとイタリア靴のセンスにフランスのエスプリが加わった独特の雰囲気がたまらない。


聞くところによるとメーカーの出自自体が英国靴の影響を受け、工場はイタリアにあるらしいから、私の感想もあながち的外れではないと思う。

皮質も非常によい。フランス靴に俄然興味が湧いてしまったわけだ。

最高級靴といえば、言わずとしれたジョンロブだ。英国靴の最高峰というイメージが強いが、一般に流通しているのはエルメス傘下のもの。

ロンドンにある元祖ジョンロブはオーダー専門店で、既成靴の場合は、エルメス、すなわち「フランス系」ともいえる。

かといってパリのジョンロブも工場自体はロンドン郊外のノーザンプトンにあるそうなので、ややこしい。そのへんはどうでもいいのだが、単純に言えば、私が憧れるジョンロブはパリに店を構えるジョンロブだということ。

パリに3店舗もある。行かねば。

思えば、フランス語を10年以上学んだ私だ。そういうとチョット格好良いが、単に私が通った学校がそういう学校だったというだけ。

小学校の頃は6年間ずっと家庭教師がついていた。あの頃は子どもとはいえ、今の500倍ぐらいはフランス語が分かった。フランス語の歌までアレコレと歌えたほどだった。

自転車の乗り方みたいに一度覚えたら一生忘れなければいいのだが、フランス語に関してはウソ偽りなく、すべて忘れた。

「R」の独特な発音が嫌いでしかたなかった。「RE」であれば「レ」とか「ル」と読むのが日本人的には当たり前だ。なのに、あちらは「フ」とか「ゥフ」とか日本語表記すら出来ないような音を出す。タン壷にタンを吐き出す前の絞り出すような音だ。

「ギャルソン」は「ギャ“フ”ソン」と表記する方が近い。その「フ」自体を痰が巻き舌に絡んだような雰囲気で発声しないとならない。

うまく伝わらなくてスイマセン。

そんな下らない理由で高校の途中で一切フランス語を捨ててしまった。今思えば惜しいことをした。

小学校から一緒だった某売れっ子俳優のK君などは、カンヌ映画祭でフランス語でスピーチして喝采を浴びたそうだ。彼は第一外国語をずっとフランス語で通したから、チョットしたスピーチぐらいお手のモノだったのだろう。

私も第一外国語をフランス語にしていれば良かった。いま切実に思う。もっともK君は東大に進んだ秀才だったので、脳みその根本が違うのかもしれない。

さてさて、いくら靴病のせいとはいえ、靴だけを目的にパリに行くのもバカげた話だ。フランス料理が嫌いな私だ。どうせ、天下のパリに行っても、マックを探し、和食屋を探すだろうし、ワインよりウイスキーのペリエ割りをがぶ飲みすることだろう。

だいたい、航空券、ホテル代その他諸々の必要経費を考えたら、ジョンロブやオーベルシーの靴ぐらいポコポコ買えるわけで、経済効率的には単なるバカだろう。

バカを承知であくまで実行しそうな大バカな私だ。まあ、あえてバカになることがなければ生きていても楽しくない。バカになれるモノがあって幸せだと考えよう。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Petite Mesure で注文したら傷入りの送られてきましたよ。