2010年3月29日月曜日

リゾートマンション

リゾートマンションがあぶれてるらしい。中古物件はかなりの値崩れ状態とのことで、購入希望者にとっては今が買い時みたいだ。

サウナ好き、温泉好きの私もインターネットでちょこっと調べてみた。正直、結構ビックリ。思ったよりも安い値段で結構な物件がゴロゴロ出てくる。私が無知だったのだろうか。

国産の高級車を買うぐらいの予算で、温泉大浴場にサウナが付いたそこそこの広さの物件が見つかる。メルセデスの新車程度の予算があれば随分選択肢が広がる。

若い頃伊豆方面に水中撮影によく出かけた。週末基地としてダイバー仲間とリゾートマンションの共同購入を考えたのだが、結構高くて断念した記憶がある。

私が金持ちになったのか、物件価格が崩壊状態なのか。多分後者だと思う。宝くじに当たらなくてもローンでも組めばあっさり買えそうだ。

熱海あたりなら新幹線で東京駅から40分ぐらいで着いてしまう。平日だってブラッと行ける。真剣に考えてみようか。

真剣に考えてみると、物件価格はともかく、管理費やナンチャラ積立金とかが結構バカにならない。設備のよい物件ほど高い。毎月の固定費として見逃せないコストだ。

物件価格だけなら堅実なサラリーマンだって充分に手が届くが、毎月の固定費がネックになって簡単に流通しないのだろう。

結局、買えるのは「もうひとつの財布」を持つオーナー経営者という理屈になる。「もうひとつの財布」、つまりは会社の資金だ。

会社の名義で購入する福利厚生用施設であれば、当然、毎月の固定費だって会社の経費だ。利益の出ている会社であれば、痛くない出費だ。

税務署的な目線では、リゾートマンションを会社の施設として資産計上・経費処理する場合、あくまで役員・従業員を問わず利用できる施設かどうかが問われることになる。

そうは言っても、税務調査官が実際に現場を確認に行くことは考えられないし、中古リゾートマンション程度の資産購入に目くじらを立てて執拗なチェックがあるとも考えにくい。

対税務署的安全策としては、福利厚生施設の利用規程やマニュアルなんかを社内に整備しておくことが一般的だ。そのほか、社長専用ではないという社内利用状況が分かるような資料を“作成”しておくようにと指導する税理士も多い。


なんだかんだいって世の中の消費行動における絶対的な存在が「もうひとつの財布」を持つオーナー系企業の経営者だ。

リゾートマンションをはじめとする不動産しかり、メルセデスあたりの高級車しかり、ゴルフ会員権しかり。高級料亭とかの費用だってポケットマネーというパターンは考えにくい。

一方、不動産や高級車を売りたがる側のセールスマンはこのあたりの常識が今ひとつ認識しきれていないキライがある。

年収3千万円の勤め人と、年収1千万円でも代々続く安定したオーナー系企業の経営者では、ほぼ例外なく後者のほうが大胆な消費行動がとれる。

中古リゾートマンションを一生懸命販売しようとしている業者の宣伝を見ながら、このあたりのピントのズレが目に付いた。こうした機微が分からないと中々物件は捌けないだろう。

それにしても、温泉露天風呂、サウナ付きの熱海のリゾートマンション、本当に気になる。どうしたもんだろう。

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