2010年1月20日水曜日

エロを考える

とある商談の最中、ひょんなことから「エロ」について深く深く議論が進んだ。

成功した人、勢いのある人の多くがストレートにエロ全開だという話題で盛り上がった。

英雄色を好むといわれるように、バイタリティーとかエネルギーとかそういう活力って、結局そっち方面の欲求と比例するのだろう。

男子たるもの、エロ追求は一種の使命みたいなものだ。そうは言っても「エロの出し方」というか「エロの見せ方」は人それぞれだ。

フェロモンマシーンのようにまるっきりエロモード全開を隠さない人もいれば、表面的にはスケベなんか興味ないみたいなスカした人もいる。

勢いがあって、自信にみなぎっているような人は案外、「ストレートエロ」が多いような気がする。

そういう意味で「スカしたエロ隠し野郎」はダメな男に多いのだろうか。

私自身、東京人の悪い癖もあって、どちらかといえばストレートエロを展開するにはためらいがある。スカシ系だ。

一応、エロ話なんかは沢山引き出しがあるので、座を盛り上げるためにはいくらでもご披露つかまつる。それも実例ばかりだ。創作ではない。

そんなこと自慢してもしょうがないのだが、エロ話が得意だったとしても、そういう状況にたどり着くまでの実際の行動がなかなか難しい。ストレートエロとまでは言えない。ムッツリ系だろう。

時と場所を省みずに手を出したり、舌を伸ばしたりするようなストレートなスケベ太郎にはなりきれない。

気取っちゃっても何もトクは無いのに、なんか気取ったり臆病になる。紳士的という曖昧な言葉でゴマカシながら悶々としている。

アホみたいだ。女性から見れば実に御しやすいタイプだろう。

敏腕営業マンはナンパするのが上手という話がある。逆にナンパ上手だった若者は敏腕営業マンになるという話もよく聞く。ナンパで鍛えた雰囲気作り、話術、空気の読み方、押しの強さが営業の世界でモノをいうわけだ。

私の旧友にも学生時代、ナンパがうまかった男がいる。今彼は営業マンとして頻繁にヘッドハンティングされるほどの人物になっている。かつてグループで旅行した際、私が寝ている隙に私の連れを土下座までして食ってしまった男だ。

そのぐらいの人間じゃないと敏腕にはなれないのだろう。気付かなかった私も私だ。

そういう意味では、若い頃、ナンパをバリバリしてこなかった私は全然ダメだ。かといって、この歳になって路上で突然ナンパ修行をするのも無理だ。

「ストレートエロ」を発揮するように心を入れ替えてみようか。それが出来たらきっと壁だとか殻を破った違う自分が見えてくるのかも知れない。そんな自分を見てみたい。

先日大昔の映画を暇つぶしに見た。森繁の社長シリーズだ。森繁扮する社長が草笛光子演じるバーのマダムとアーだのコーだのやっているのだが、結局、口先だけの男はモテないという趣旨の話になる。

森繁社長もいいところまで行くのだが、肝心なところで意気地がなかったりする。森繁社長の敵対役の商事会社の重役はストレートエロ。ちょっとしたチャンスも逃さない感じ。

善し悪しは別にして、単純にスマートに見えるのはストレートエロ重役の方で、イジイジしている森繁社長はちっとも格好良くない。愛すべきキャラクターではあるが・・。

エロに対して気取ってしまうと、結局、滑稽な路線に収まってしまうというのが教訓だろう。

いい人に見られたい、ガツガツした男だと思われたくない、スケベ野郎だと思われたくない、、、等々、ついついそんな感情が言動を抑制する。考えてみればバカみたいだ。

いい人なんかじゃない、ガツガツしてまっせ、スケベで当然だい!などと堂々と言いながら頑張るほうが、ある意味スマートなんだろう。

今年はそういう点を意識して生きていくことにしよう。

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