2009年6月24日水曜日

バカげた話

禁煙してまもなく2週間。やっぱり結構シンドイ。でもだんだん便利になってきたのも事実だ。ライターを探してうろつくこともない。深夜にタバコ切れに悩まされることもない。

タバコの吸える店では、さすがに近くから漂ってくる副流煙を喜んで摂取するぐらいで済んでいる。禁煙の店では、以前と違って柔和な顔で過ごせるようになった。

先週のブログでも書いたが、禁煙達成のためニコチンガムをはじめとするサポートグッズをアレコレ使っている。こんなものにお金をかけるのはバカみたいだが、そこそこ役立っている。

禁煙の話題ついでに、前から納得できなかった変な話について書いてみたい。

3年前から禁煙治療は健康保険の適用対象になっている。すなわち、タバコを吸うことは病気であって、禁煙するための医師の診療や処方されるグッズは国が費用負担しますよという仕組み。

つくづく不思議でバカみたいな制度だと思う。

たばこ事業法という法律がある。その目的は次のような内容。

「わが国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保および国民経済の健全な発展に資すること」。

なかなか崇高な表現で明文化されている。喫煙者はこの理念に積極的に協力、貢献しているわけだ。

こんな法律がある一方で、禁煙治療を保険診療でまかなうこと自体、なんかトンチンカンに思えて仕方ない。

たばこ産業を発展させようという国策がある一方で「喫煙者は病人です」と定義付けしている。ニコチンパッチとかニコチンガムのメーカーが相当な政治力を働かせたのだろうか。。。

タバコの習慣性は確かに厄介。やめるのに一苦労だ。でも、習慣性のあるものはタバコに限らずみんな同じようなもの。

子どもが夢中になるスナック菓子しかり、コーヒーやチョコレートの愛好者だって習慣になってしまえば簡単にはやめられない。

なかなかやめられないからといって病院が保険診療で面倒見るはずはない。そう考えると禁煙治療だけ特別扱いする必要はない。

健康保険が適用されずに困っている話は無数にある。不妊治療やガン治療に関する費用の中には保険適用が切望されているものも多い。

医療分野のことはよく分からないが、禁煙治療を保険対象にするより、もっと優先すべきものがいくらでもあるだろう。

喫煙者をさっさと禁煙させたほうが、将来発生する高額な医療費を抑えられるというのが健康保険でまかなうようになった一応の理由だ。

そんな屁理屈を言うなら、人間ドックだってみんな健康保険でまかなえばいいだろう。物凄い数の人から病気が早期発見されて、医療費総額が抑えられるかもしれない。

禁煙と喫煙を頻繁に繰り返している人もいる。ファッションとしての禁煙も存在する。そんな切実感のない禁煙だろうと医者にかかれば国民の医療費が投入される。

強力ニコチンガムや怪しげなニコチンゼロタバコ、ナゾの水蒸気をふかす電子タバコ・・。私が愛用中の禁煙サポートグッズはみんな高額だ。

もちろん自腹だ。7割を国にオッつけて3割負担で入手しているわけではない。タバコぐらい自分の意思でやめるべきだろう。

禁煙に必要なのは「医師」ではなく「意思」です。

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