2009年6月17日水曜日

二つの迎賓館

意外にその存在を知らない人が多いのが京都にある迎賓館。迎賓館といえば、東京・赤坂のそれが有名だが、京都迎賓館は2005年に開館した和式の施設。

東京への遷都前に皇居だった場所(京都御苑)にある。6千坪の敷地に4800坪の規模で建築された。総工費は200億円を超える。

東京の迎賓館でさえ、年間利用実績は平均しても7~8回程度なのに、もう1カ所同様の施設を作ることには結構な批判もあった。でも、完成してしまえば批判の声も弱まり、なんとなく当然のように存在し続ける。

京都迎賓館は、日本の伝統洋式に則って、伝統的な工芸品など匠の技で彩られている点が特徴。世界に冠たる伝統文化を持つわが国を理解してもらうには分かりやすい施設だろう。

個人的には、京都迎賓館は大いに「アリ」だと思う。税金関係の新聞を発行する関係で、いろいろな税のムダ遣い問題を見聞きしてきたが、ただションボリと倹約するばかりでは意味がない。一見ムダに見えても意味のある施設までひっくるめて糾弾しても仕方ない。

問題なのは、東京の迎賓館のヘンテコぶりにあるのだと思う。いまさら言っても仕方ないが、どこかの国の猿マネみたいな建物はいつ見ても不自然だ。一応、立派には見えるが、日本的な様子はまったくなく猿マネをされた本場の賓客が見たら滑稽なんだと思う。

あそこに最初からまっとうな日本的迎賓館があれば、京都に作り直す必要はなかったはずだから、その点では、京都迎賓館は大いにムダ遣いといえる。

でも、赤坂迎賓館の異様さに国が気付いたからこそ京都に作り直したという見方も出来る。極論すれば、「脱亜入欧」のスローガンを掲げてきた明治以降の近代化のネガティブな副産物が2つの迎賓館なのかもしれない。

最高級国賓迎賓施設の姿形を日本の伝統とはまったく異なる欧風宮殿風にしちゃったマヌケぶりは、北海道で行われた昨年のサミットにも脈々と受け継がれていた。

英国の古都の名前を冠したホテルをメイン会場にしてしまったセンスは、一部の識者が大問題として指摘していたが、まったく同感だ。

例えるならイギリスの郊外にある「kyoto hotel」とか言う場所がサミットメイン会場になるようなもの。悪い冗談だろう。

もちろん、日本的なものすべてが正しいわけではない。現代社会の生活に純日本式を求めることは難しいし、そんな考えもまた異質だ。

私だって、乗っているクルマはアメリカ製、今日着ているスーツはイタリア製、ネクタイはフランス製、下着は台湾製、メガネは中国製だ。腕時計に至っては、タイ製のニセモノだ。昨夜食べたカニも多分ロシア産だ。

そんなインターナショナルな私だって、いざ大事な客人をもてなそうとしたらちゃんと考える。日本の魚や鶏や牛を日本の米や酒でもてなす。中国野菜なんかでもてなそうとはしないし、急場しのぎの西洋琉もてなしは無理。

そう考えるとつくづく赤坂の迎賓館が気に入らない。何か恨みがあるわけではない。むしろ、中学生の時、初めて交際した女の子とロマンチックなデートをした思い出があるほどだ。それでもあの建物は見るたびに違和感を覚える。

ところで、2カ所の迎賓館はそれぞれ一般参観が可能だ。高額な税金を投入して作られ、高額な予算とともに運営しているのだから、希望者に見せることは大事なことだろう。

ただ、この一般参観、毎年夏の暑い盛りに1週間~10日間程度のわずかな期間しか実施されない。おまけに抽選に当たった人だけが対象。競争率は3~10倍程度と狭き門。

お上がもったいつけるのは何でだろう。もっともらしい屁理屈があるのだろうが、せっかく作った自慢の施設ならもっと開放していい。

賓客もなく、一般参観もない、がらーんとした日が1年の大半を占めているわけだから、その部分は税金の大いなるムダ遣いだ。

暇な公務員はゴマンといるのだから、そんな連中を見張りにでもして、一般参観を大幅に増やしたほうが行政サービスとして正しいと思う。

2 件のコメント:

カラブリア公爵夫人 さんのコメント...

>中学生の時、初めて交際した女の子

雙葉のお嬢さんだったのでしょうか(微笑)

富豪記者 さんのコメント...

カラブリア公爵夫人さま

はじめまして。。四谷といえば確かにそうですが、あの当時、学校の近くでランデブーなんて大胆なことはできませんでした。

迎賓館デートの相手は、新宿区・戸山エリアの女子校の可愛いコでした。同じ年だったから、いまではどういう変貌を遂げたのか大いに気になります。。。