2009年1月27日火曜日

東京のカニ

年末にカニをたくさん食べた話を新年早々アチコチで自慢していたら、またカニがやまほど食べたくなった。

東京でカニといえば、単純な私が思いつくのは天下の「かに道楽」チェーン。以前、テレビの企画で某お笑いトリオが、かに道楽の全メニューを泊まり込みで食べつくす企画を見た。カニ好きな私は笑いとともにヨダレが出た。

メニューに書かれた順番に食べ尽くす企画だったので、揚げ物なら揚げ物、ご飯ものならご飯ものばかりが続く。その点は大変そうだったが、ゆでガニや刺身なんかは、見るのもイヤになるぐらい食べられたら幸せだ。

さてさて、今回出かけたのは東銀座にある「網元」。一応、かに道楽チェーンの上級ラインらしい。エンポリオに対するジョルジオだ。普通のかに道楽より、なんとなく店の作りや雰囲気が仰々しい。

メニューの内容は場所柄コースが中心。カニすきコースを頼んで、それ以外にアレコレ一品料理も頼むことにした。

コースもやたらと種類があるのだが、あまり揚げ物に魅力を感じなかったので、カニ刺し、ゆでガニ、焼きガニなどが付いたカニすきコースにした。

別注品は、甲羅ミソ焼き、花氷刺し、そして「ザ・かに道楽」というビミョーなネーミングの、いわゆる殻剥き盛り合わせだ。

ズワイの刺身はコースにも付いていたので、「花氷刺し」とやらは、きっと氷水にさらして花が咲いたようになっている鮮度抜群の刺身だろうと想像していた(今年1月6日付けのこのブログに花が咲いたような刺身画像を載せてますのでご参照)。

ところが、出てきたのは、コースに付いてくる刺身と特別変わりなく、ただ大量の氷に埋もれていただけ。身も花が咲いているわけではない。少し拍子抜けしたが、食べてみたら実に甘みタップリで濃厚。ウットリする。

花が咲いているような刺身は、考えてみれば話の種に食べるようなものかもしれない。新鮮さは間違いないが、新鮮さばかりが際だち、いわゆるウマ味に欠けるのだろう。

多くの魚がそうであるように、絞めたてより、絞めてから適度に時間をおいた方が旨味が濃厚になってくる。変な表現をすれば、死体ならではの味だ。死んで時間が経ったことで旨味が膨らんでくる。そういう意味で、氷水につけても花が咲かない程度のズワイの刺身には、旨味が充分にあふれている。実にエロティックな味だった。

次の画像は単品で頼んだ「ザ・かに道楽」。上の段はゆでガニ。右から毛ガニ、タラバ、ズワイ。下の段はズワイの刺身とタラバの刺身(湯引き)とズワイの沖漬け。基本的にコースで出てくるものとかぶるが、殻から剥かれているので、少し気分は変わる。でも味は同じなので、このあたりを食べ尽くす頃にはカニに飽き始める。

「カニに飽き始める」なんて、安易に書いてしまったが、実に素晴らしいことだ!富豪みたいだ。一般的に料理に使われているカニは一切れでも嬉しいのだから、飽きるほど食べられることは幸福の極みだ。おまけにカロリーも低い・・・。

最後のカニすきも鍋に入っているダシが実に風味豊かで、鮮度の良いズワイを大量にぶち込めば、ゆでたり焼いたりするのとはひと味違った美味しさ。飽きてきたはずのカニがドシドシ食べられる。

そして雑炊。問答無用でしょう。贅沢にカニのダシをまとった雑炊は滋味たっぷりの冬の味。攻撃的な美味しさではなく、ほっこりさせる優しい味わい。

カニを食べまくった翌日、私の脳裏に浮かんだのは「ズワイばっかりだったなあ」ということ。そして「毛ガニがたべたいなあ」「毛ガニのミソが恋しいなあ」・・・。

“北海道行きたい病”の発作が近づいているようだ・・・。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

エンポリオに対するジョルジオ…また比喩が最高ですね。
これだけ召し上がってもカロリーは本当に少ないのだから、蟹ちゃんって素晴らしい!!

因みに、以前富豪記者様の愛車はキャデラックとの情報ですが、初めての大きな仕事がモーターショーでのGMさんのブースだったので大変感致しました。キャデラックの担当ではなかったのですが、ハマー、コルベット、そしてキャデラックとアメ車のカッコよさを間近で体感していただけに、ギア様似の富豪記者様の絵になるドライブ姿が目に浮かびます♪

富豪記者 さんのコメント...

rinrin様

そうですかGMブースのご担当だったんですね。なんか想像してしまう・・・。
ちなみに「ギア様似」の件ですが、人様からいわれるのはギア様などではなく、サスペンスドラマの船越ナントカです。だいぶ違いますね。。ご容赦下さいませ!