2008年11月11日火曜日

高田馬場 鮨源

このブログでもひんぱんに取り上げている高田馬場の「鮨源」。建設中だった本店ビルが完成して、駅前ビルの仮店舗から真新しい店舗に戻ってきた。

もともとの古いビルを取り壊し、威風堂々たるモダンな感じの建物に生まれ変わった。

韓国なんかに行っていたせいで、正式オープン前のせっかくのお呼ばれに参加できず、新装後数日後にふらっと行ってみた。

黒っぽい外観のスタイリッシュな建物。知らなければ入るのをためらう雰囲気。中に入れば、高田馬場的な気配がいっさい存在しない上質な空間。もともと知っていた人以外は、ちょっと緊張を強いられるかも。

まあ、お寿司屋さんに限らず、新装したての店の綺麗さは、少しは客を緊張させる。私も白木のカウンターに粗相をしないよう気をつけたりして適度に楽しい緊張感がある。

以前のビルと同様、1階にはカウンターのみ。といっても、店に入って左右にカウンターが設置されているため、小箱な印象はない。

2階以上には個室や宴会場もあって、主に大人数対応。周辺数キロ範囲にちゃんとした大人向けの高級店がないエリアだけに、年末年始にかけて賑わいそうだ。

さすがに新装したばかりとあって、スタッフの動きが、お運びさんなどを中心にやや大変そうな雰囲気。そのバタバタ感もまた、新しいお店特有のお祭りみたいなもの。既に馴染み客ヅラをさせてもらっている人間にとっては楽しい。

握り手さんは基本的に4人。鮨源のチェーン店は帝国ホテルや新宿のデパートなどにあるが、それぞれの店舗の板さん達は、基本的に固定というか、根付いているため安心感がある。

もう10年近く前のこと。私が初めてこのお店を訪ねてから、同じ顔ぶれが働いている。頻繁に板さんが移動してしまうようでは、客側は落ち着かないが、その店、こちらは居心地がよい。

お値段は高級だが、ネタは完璧。スタイリッシュすぎる昨今の高級寿司店とは一線を画し、親しみやすい高級店という表現がマッチする。

新しいビルになってその路線が変わらないことを願うが、この日、帰り際にいただいた土産物の中に、昔ながらの湯飲みがあったのでひと安心。

はっきり言って古典的かつベタな湯飲み。悪い意味ではないが、ちょっとドンくさい。でもその感じがいい。お洒落な小物とかをお土産に持たされたら、ここもイマドキ風な路線に転換しちゃうのかと心配したくなるが、いい意味で、昔ながらのお寿司屋さん的路線が妙に嬉しい。

こういう湯飲みを用意する感覚は、ハヤリモノとかスタイリッシュが苦手な私のツボにはまる。

遠からず新装開店のバタバタ感がおさまるだろうから、会社からタクシーで10分もかからない地の利を生かして足繁く通うことになりそうだ。

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