2008年1月30日水曜日

半水面写真とSMの女王

旅の目的は水中撮影だなどというと、結構聞こえがいいが、水中にいられる時間はせいぜい1日に3~4時間。その他の時間の方が遙かに長い。珍しい魚や水中風景を狙うと、行き先は僻地になることが多い。結構退屈だ。休暇で南国といえば昼間酒がつきものだが、潜水前に呑むことは、潜水常識では御法度。若い頃、ビールぐらい平気さろうとタカをくくって呑んでから潜ったら結構恐い思いをした。それ以来、ルール厳守。だから退屈する。

僻地のリゾートにつきものなのが、欧州から来る旅行者のトップレス姿。不思議なもので、燦々と照りつける南国の日差しの下、真っ昼間から真っ裸を見ても、いわゆるスケベ的興奮を感じない。ウソではない。なんか自然すぎてエロティックな要素は感じない。でも見てしまう。どうしても目は行ってしまう。下手をすると、視線に気付いたトップレス様から「ハーイ」とか愛想良く挨拶されたりして困惑する。

普段持ち歩かないマトモなカメラを水中用に持参しているため、つい景色を撮るふりをしながらトップレス様たちを撮ったりしてしまう。

昨日このブログでフィッシュアイレンズの効用を真面目に書いてみたが、今日はちょっと脱線。花が写っている写真は、プールにハイビスカスを逆さまに浮かべて撮影したもの。このレンズを使うときは、水中ハウジングにレンズ面にはドームポートという半球型の透明ガラスをセットする。そのため、ドームポート部分を水面より上に出せば、陸の部分も写し込める。

プールでこんな写真を撮るのは、海で使ったあとの、いわゆる塩抜き目的。真水で洗うにも割と手間がかかるカメラセット一式はプールで遊んでいるふりをしながら洗っちゃうのが簡単でいい。

半分陸上、半分水中という特殊な構図が撮影できるため、モルディブあたりの旅行パンフレットには、いわゆる半水面写真がよく使われる。タテヨコ2点の写真も以前訪れたモルディブ・ビアドゥ島で撮影したもの。画面上側には白砂と緑、下側には浅瀬に息づく珊瑚の写真だ。

こうした半水面写真に適した海にいると泳いでいる人をモデルに入れたくなる。人間の身体、とくに女性は、水中だと浮力の関係で「垂れる」ことがない。陸だと重力と年齢の関係でいろんなところが垂れるが、水中だとたいていの人がナイスバディになる。いつか水中ヌード撮影にトライしたいと真剣に考えている。あくまで美術的欲求かつ芸術的目的だ!

次の写真も旅の途中で撮った写真。
マレーシアの西側、とある孤島のリゾートに出向いた。歩いて小1時間くらいで一周できる島にリゾートホテルが一軒。キャパは確か30室ぐらいで小規模ながら小綺麗な居心地の良いリゾートだった。

規模が規模だけに食事は決まった時間に宿泊客が一カ所に集まって食べる。2~3日もすればゲスト同士みんな顔なじみ。僻地潜水旅行に付き合ってくれる人もなく、物好きな私はこの時もひとり旅。

ヨーロッパからの旅行客が多かったため、コミュニケーションに困っていたが、偶然にもひとり旅の日本人女性が登場。最初は東南アジア系の異国の人かと思っていたら、純粋に日本人。同郷のよしみで食事時に同席するなどして何日か過ごした。その女性、さすがに僻地に一人でやってくるだけに個性的な雰囲気。いまなら、レゲエダンスを踊っていそうな人といえば分かりやすいだろうか。ちょっとヤンキー系。なんといっても水着がすべてTバック。確実に僻地の島には不釣り合いな感じだった。

ある時、ダイビングの合間の時間に、ビーチエリアで半水面写真を撮っていた。近くで泳いでいたTバック嬢に半水面写真のモデルになるようにお願いしてみた。その日も何を目指しているのか彼女はTバック。まあこんな水着の女性をモデルにできる機会はめったにないと思って結構な数の写真を撮った。きわどい写真はこのブログの「品格」のために封印。

その後、夕飯時に、この女性の仕事を尋ねた。聞いてびっくり。本職の、いわゆる女王様だとのこと。そちらの業界にうとい私としては、結構アタフタ。雰囲気や水着から考えて特殊な職業かと思っていたが、ちょっと想定外。その後は、お仕置きされないよう気をつけて話をするようになった自分がせつない。

でも最初から職業を聞いていたらモデルのお願いはしなかっただろうから、貴重な一枚といえるかもしれない。

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