2008年1月7日月曜日

北海道 ススキノ 寿司

年末年始すっかりサボったブログの更新を今日から復活させます。

年末は、一人で北海道を旅してきた。旅してきたなどというと聞こえがいいが、アルコールと温泉が基本目的。札幌、登別、函館に1泊づつ。一面真っ白な雪景色を期待していたが、例年になく雪が少なく、ちょっと拍子抜け。札幌では一応雪が舞っていたが、銀世界といえるほどではなく、登別などは秋かと思うくらいな風情。函館では雪がちらつきはしたが、銀世界にはほど遠く、靴に装着する自慢の滑り止めゴムベルトも活躍する場面はなかった。

まず札幌。ホテルはススキノの外れにあるジャスマックプラザ。それなりの古めかしさはあるものの、繁華街で温泉大浴場付きという利点は、寒い場所柄、とても重宝。サウナも2種類あり、しっかりとした広さの露天風呂もあり、格式ばったホテルに泊まって窮屈なユニットバスを使うことを思えば天国だ。

最近は、札幌でも温泉大浴場付きのホテルが増えてきたが、ここの利点は、朝風呂もOKという点。JRタワー日航ホテルやプリンスホテル、ルネッサンスホテルなどにも評判の良い大浴場があるが、朝は入れなかったり、サウナがなかったり、はたまたホテルの立地自体の問題などでつい敬遠してしまう。ひとり旅という立場なので、このクラスのカジュアルさがかえって煩わしくなくて心地よい。

夜のススキノは年末だけに活気があった。お目当ての寿司屋にもお客さんが一回転しそうな時間帯を狙って出かけた。雑居ビル1階の奥まった場所に店を構える「寿し処・ふしみ」が目的地。夏頃ススキノをぶらついたときに店探しの嗅覚をとぎすませて見つけたお店だ。

基本的におまかせ中心で、黙っていても美味しいものが次々に出てくる。この流れの中で自分の好みやわがままを伝えれば、未知のものから意外なものまで堪能できる。

お寿司屋さんのカウンターは、席数が偶数であることが多い。混んでいる場合、店にとって一人客は厄介な存在だろう。そんなことを気にしていると、ついつい二人分、三人分でも注文するぞと意気込んでしまい、いつも食べ過ぎる。

この日もそれなりに混雑はしていたものの、お客さんがほぼ一回転していたようで、一人客でも居心地は良かった。

北寄貝のヌタ、海水ウニ、生だこ、タチ(白子)塩焼きをつまみにグビグビ呑む。幸せな時間はまだまだ続く。いくら、カレイをつまみにグビグビ呑み続ける。いい感じにほろ酔いモード。

続いて、北海道の正月名物のいずしが出される。肴を自然発酵させた、いわゆる馴れ鮨だ。このお店では、ハタハタが材料。これが抜群だった。酸味、甘み、旨みが一体となって、アルコール消費を加速させる。

お寿司屋さんに行ったら、つまみばかりでなく握りを食べながら酒を呑むことを10年位前から目標にしているが、相変わらずクリアできない。

続いて毛ガニ。半身を食べやすくほぐしてくれてあるので楽ちん。甲羅も半分しっかり用意されるので、たっぷりのカニ味噌でまたまたアルコールが進む。その後、卵焼きに加え、サメガレイという大ぶりのカレイの煮付けをちょこっと食べてからようやく握りに突入。この辺からの記憶は曖昧。

松皮ガレイ、鮭児、ボタン海老、本マグロの背の身、しめ鯖、ツブ貝などを食べた。全部美味しかったが、カレイは特別旨かった。白身の刺身といえば、鮮度と旨みが比例しないことが多いが、この松皮ガレイは、プリっとした新鮮な食感にジュワーっと魚独特の甘みと香りが加わってノドの奥に落っこどすのをためらう味でした。

ほとんど泥酔昇天しつつある私に大将が出してくれたのが日高産のますこの巻物。ますこ、すなわち、いくらより少し小ぶりな鱒の卵。これがスジコ状態で巻物の具になっている。甘めの醤油漬けイクラが定番の北海道で、このスジコはガツンと塩味。ますこ自体のネットリした生卵の黄身のような風味と塩味が混ざり合って、酒飲みにとっては最高の締めの一品となった。

書いてみると結構な量を食べていることを実感する。お酒も普段の三倍くらい飲んだような記憶があるが、お勘定は諭吉さん2枚でちゃんとおつりがきた。

その後、満腹中枢の故障により、なぜか目に付いた炉端焼屋に入る。頼んだほっけが焼き上がる頃に満腹感に気付いた。手遅れだった。目の前に巨大なほっけ。でも美味しかったので結局食べてしまった。後悔した。    明日に続く。

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